心臓に関すること

#37 【血圧・動脈硬化①】

今日は血圧と動脈硬化について、基礎編を一緒にやりたいと思います。

ささいなことでもウェルカムなので、気になることがあればコメントくださいね(*^_^*)

 

血圧について

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管壁におよぼす圧力のことです。単に血圧というときは、動脈内の圧力のことです。(フィジカルアセスメントが見える、2015)

 

イメージとしては、

蛇口からホースに向かって勢いよく水を流せば、ホースはピンと張った状態になります。

これを血管に置き換えると、心臓が送り出す血液の量(心拍出量)が多く、血管壁が強く押されている状態ーーーつまり、血圧が高いということになります。

このとき、誰かが誤ってホースを踏んでしまったとしましょう。

すると、踏まれる手前のホースはピンと張りつめた状態になりますが、踏んだ先に水は流れず、ホースはぐんにゃりしてしまいます。

このぐんにゃりしているのが、血圧が低い状態です。

血圧はこのように、血管を流れる血液の量(心拍出量)と、それを押し戻そうとする血管の力(血管の抵抗)によって決まります。

どちらが増えても血圧は高くなりますし、どちらが減っても、血圧は低くなります。

心周期(収縮と拡張の1回の心拍動)で血圧を測ると、心臓が収縮して血液を押し出した瞬間に、最も圧力が高くなります。

これを収縮期血圧、もしくは最大血圧といいます。

反対に、血圧が最も低くなるのは心臓が拡張する時で、こちらは拡張期血圧もしくは最小血圧といいます。(解剖生理をおもしろく学ぶ、2013)

みなさんが血圧を測ったとき、「上が〜」と言ってるのが収縮期血圧(心臓から血液を送り出したときの血管壁の圧力)です。

「下が〜」と言ってるのが拡張期血圧(心臓に血液が戻ってきたときの血管壁の圧力)です。

ざっくり言うと、

診察室での血圧が140/90mmHgを超えたら、

家庭での血圧が135/85mmHgを超えたら、

高血圧と診断されます。

血圧については詳細に分類されていて、ぜひ皆さんにもしっかり覚えておいて欲しいので、日本高血圧学会が作成してくれている『一般向け「高血圧治療ガイドライン 2019」解説冊子 高血圧の話』を参照してください(^_^)

 

 

血圧の変動について

血圧は変動しやすいものです。

1日の中でも変わりますし、数分、数秒単位で変わります。

様々な原因で変動するので、「血圧を測る時には静かに座って2分くらいしてから測ってね。」「測る前に深呼吸して〜」と言われるのは、変動する原因を取り除き、その人の本来の血圧を測定できるようにするためです。

先ほど説明した、診察室での測定時と家での測定時に分けて考えるのは、家ではリラックスした状態で血圧を測れるのに対し、診察室では医師を目の前にして緊張し、血圧が高くなってしまいがちになるためです。

 

血圧が変動する原因としては、

気温、体位、食事、精神的興奮、ストレス、入浴、運動、日内変動(朝や昼、夜等)、飲酒、喫煙などがあります。

他には、女性は男性より血圧が低く、高齢者では動脈硬化により収縮期血圧が高くなるという傾向があります。

 

動脈硬化について

「心臓のお話」でも少し触れた動脈硬化について詳しく話したいと思います。

動脈硬化は、サイレントキラーと言われています。

静かに血管を蝕んで(むしばんで)いき、気付いたときには手遅れに、、、ということです。

動脈硬化は、心臓病や脳血管疾患の直接の原因です。

動脈硬化とは、加齢をはじめ、高血圧糖尿病脂質異常症などの生活習慣病喫煙ストレス、あるいは肥満によるメタボなどのリスク因子が積み重なることで、体内に張りめぐらされた血管が硬く、厚く、狭くなっていくことで起こる症状のことです。

具体的には、血管が硬くなることで、もともと持っていたしなやかさが失われ、血液をうまく送り出せない状態となり、心臓をはじめとする多くの臓器や組織に悪影響を与えます。

硬くなった血管は、血液をスムーズに送れなくなるだけでなく、もろく破れやすくなってしまうのも大きな問題です。

また、血管の内側がさまざなな原因で厚く、狭くなると、いよいよ血流が悪くなって必要な酸素や栄養が、体のすみずみに行き渡らなくなります。

こうして万一、血管が詰まるような事態になれば、その部分の臓器や組織は細胞が壊死を起こし、心臓であれば心疾患、脳であれば脳血管疾患などの重篤な病気の発作へとつながるのです。

 

血管について

血管は、血液を流すためにあります。

なぜ血液を流す必要があるのか?

私たちの体は、全身に張りめぐらされた血管を通じて血液を流していますが、これは血液が体内に酸素栄養素水分糖分を運び込み、その一方で二酸化炭素老廃物を体外に運び出して処理をするための仕組みに他なりません。

その長さは末梢(端っこ)の毛細血管までを合わせ、人間ひとり分すべてをつなげると約10万キロメートルになります。

まさに地球2周半と同じです。

血管には、動脈と静脈という2つの流れがあり、心臓の動きによって送り出された血液を酸素や栄養素とともに全身の臓器や組織の細胞へと運ぶのが動脈です。

それぞれの部位で働き終えた血液を心臓へ戻すのが静脈で、こちらは末梢の細胞から二酸化炭素や老廃物を受け取っています。

この両方が末梢の毛細血管で網目のようにつながり、滞りなく流れることで、体のすみずみまで健康な働きができるわけで、いわば血液は社会における物流のためのトラックや鉄道網血管はそれが走るためのハイウェイや道路網、鉄道網と同じ重要な存在といえるでしょう。

そんな大切な血管が、もしも機能不全で”渋滞”におちいったり、途中で詰まってしまったら?

細胞の働きに不可欠な酸素や栄養素が届かず、その部分の臓器や組織はたちまち活動ができず死んでしまいます。

動脈硬化とは、そうした深刻な事態を引き起こす恐ろしい病気なのです。

血管の老化=動脈硬化と考えていいです。

 

血管に大きな負担となるのが血中の脂質や糖質の状態です。

この血中の脂質や糖質は、それ自体が細胞組織の一部を構成する成分になったり、体にとってのエネルギーとなる大切なものですが、一定の割合をオーバーしたり、バランスが崩れると血管にとって大きな負担となってしまいます。

それがいわゆる「ドロドロ血液」と呼ばれる状態で、長く続くと血管の内側が傷ついたり、プラークという塊ができるなど、血管の老化を進める原因になります。

血管の若さを保つためにも、脂質や糖質が多すぎてドロドロ血液ではなく、できるだけサラサラの状態を維持することが大切といえます。

動脈硬化については、医学博士の松原英多医師の著書を引用させていただきます。

とても分かりやすいので、「自宅に一冊」をおすすめしたい本です。

生きていくということは、老いていくということです。

二十歳を過ぎた時点で、老いは始まっています。

30代、40代、50代と、その年代によるライフステージを乗り越えていくのと同時に、毎日の習慣が、あなたの次のステージに影響が出ます。

今は、10年前の結果です。

10年後は、今の結果です。

以前も伝えましたが、大切なことなのでもう一度言います。

「人は血管とともに老いる」です。

病気になってからでは遅いのです。

言い換えれば、動脈硬化を防ぐことができれば、多くの病気を予防できるということです。

動脈硬化になってしまう前に、習慣を見直していきましょッ(*^▽^*)

明日はもっと掘りさげて、高血圧と動脈硬化の話をしたいと思います

(^-^)

私は明日から習慣を見直そうと思います。

今はエビせんべいをかじりながら、黒猫太郎と柴柴コンビとお昼寝をします。

 

[参考・引用文献]

・「未然に動脈硬化症を防ぐ生活と食事」監修 松原英多、辰巳出版、2020

・「フィジカルアセスメントが見える」医療情報科学研究所、メディックメディア、2015

・「解剖生理をおもしろく学ぶ」監修 増田敦子、医学芸術社、2013

・「ぜんぶわかる 心臓・血管の事典」監修 古川哲史、成美堂出版、2018

 

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POSTED COMMENT

  1. アラレちゃん より:

    私の母は一時期
    血圧 上が180 下が160 まであがり
    「よく今まで倒れず、生活してたね⁉️」
    と病院の先生に言われたことがあります。

    もともとの家系が高血圧ということも
    あったんだけど、
    その時は 母の両親の介護が一気にきて
    精神的にも参っているときでした。

    母はタバコも吸うし、塩分過多な生活してる
    (わたしが母を呼ぶ時のあだ名は、塩分女。
    味のするものにさらに塩コショウをふったり、
    なんでも、味は濃いめ。)
    この記事を読んで、いよいよ本気で止めないと
    と思っている

    いや、いままでも何度も止めたけど、
    「死ぬまで好きなもん食っていたい」
    って、言うこと聞かねぇーんだ
    娘たちには、迷惑かけたくない!と
    いうくせにね

    明日は高血圧についてもっと掘り下げるってことで
    真剣に読む準備万端です!!!

    地元に帰った際には
    このブログをプレゼンして
    恐ろしさを伝えたい!

    もちろん、絵の魅力もね

  2. チチちゃん より:

    >>1
    コメントありがとう
    お母さん、下が160台でよく倒れなかったね
    すぐに降圧薬飲まないと深刻な血管事故起こすレベルだけどー
    パワフルなお母さんだから耐久性があるのかな(笑)

    塩分女ってあだ名ナイスー
    死ぬまで好きなもん食っていたいっていう考え方はお母さんらしい生き様なんだね。
    家族側からしたら心配が尽きないけどね!(笑)

    ぜひ塩分母ちゃんにこのブログをプレゼンしよう!

    来週は、血管に悪影響になる過度なストレスについて話すから、お母さんの心と体の健康の一助になれば嬉しい。

    こうして自分事としてブログをいつも読んでくれるアラレちゃんには励まされているよ

  3. 山中人 より:

    体に脂肪がつくのは、糖質と脂質を同時に摂るからなんですよね。

    でも、その2つは生きてく上に必要なエネルギーである事は間違いないわけで、結局はほどほどになんですよね。

    ボディビルダーの人たちは、筋トレと同じくらい食事にも気を使ってますもんね

    コーラ飲みながら、角煮食べて

  4. 山中人 より:


    すげー中途半端な時に間違ってコメント押して、投稿してしまった。

    最後とっておきのボケをかまそうと思ったのに。

    ほんとどうしようもねー笑

  5. より:

    >>4
    んで!!!!!続きは????

  6. チチちゃん より:

    >>4
    続き頼む!!!(笑)

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