#34　生還して6日目の再会

実は私、低体温療法の影響で、倒れる前後の２週間くらいほとんど記憶がない。

断片的な場面が、写真のように頭の中をチカチカするような感じ。

意識が戻った７月１日は、目覚めた瞬間、知らない人にたくさん囲まれていて、私をのぞきこんでいた。

言葉をかけられたとは思うけど、分からない。思い出せない。

スタッフは微笑んでいた気がする。

私を見ていたのは医療者だということは漠然と認識した。

雰囲気から分かった。

あ〜。私何かあったんだ。助けてくれた人たちなんだな、と思った直後、また記憶がすっぽりない。

たぶんこの時に、ありがとうございますと伝えたんだと思う。

 

次に目が覚めた時、夜だったと思う。

暗い部屋で目覚め、

んん？ここはどこ？私はチチ、状態。

起き上がろうとしたら激痛がきた。

ぬ”お”っっっ　イッテェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ！！！(╬⁽⁽ ⁰ ⁾⁾ Д ⁽⁽ ⁰ ⁾⁾)

肋骨に凄まじい痛みがきて自分で自分を支えられず、ベッドの柵に手をかけた。

ん？　待てよ。　下の方もなんかイテェ。

ん？　なんだコレ？　オムツして、、る、、、

ん？オシッコの管じゃねぇかぁぁぁぁぁぁ！！！

何があったんだアタシ。

痛てぇぇぇ、、、

そしてまた私の記憶はすっぽりなくなった。。

 

7月2日、目が覚めてから、リハビリの先生が来てくれた。

ベッドサイドに立つことから始まった。

最初はヨロヨロして自力で立てなかったけど、少しずつ体を動かし、つかまり立ちで足踏みもできた。

リハビリの先生は、「すごいすごい！すごいじゃんチチさん！」と褒めてくれるものだから、

嬉しくて調子に乗っちゃった私は、高速足踏みをしようとしてスピードを上げたら肋骨に激痛が走りヨロヨロして動悸も始まりベッドに座りこんで動けなくなった。

リハビリの先生は、「ゆっくりから始めるんだよ。気持ちは分かる。」と言ってくれた。

 

日を同じくして2日の夕方。

心臓専門の救急集中治療室のEICUから、心臓専門の集中治療室、HCUに移動することになった。

救急治療が必要になる状態から脱することができた。ヤッター(^o^)

夫からみんなにまた連絡。

17:03

夫『さっき病院から電話があって、これからチチの病棟が移動になるって！

今日の状態は、朝昼と食事を8割くらい食べれて、リハビリで点滴棒使って25メートルくらい歩けたみたい！

あと、新しい病棟だと携帯でメールとかはできるようになるみたいよ！

新しい病棟はHCUになるみたい。』

 

ききちゃん

『えええーー！　もう歩けたの！凄くない？早い！

筋トレのおかげかな！食事も取れるみたいで良かった良かった

HCUか、一般病棟に移れるのはまだ先かね、でも連絡取れるようになるのは嬉しいね』

 

夫

『そうそう。HCUの看護師からも連絡あって、一般病棟に向けて日曜に色々持ってきて欲しいって事と、

チチから、本を持ってきて欲しいって要望があったって！』

 

ききちゃん

『わーいわーい！！

本も読めるんだー』

 

2人とも興奮してる(*´艸｀*)

 

私がリハビリに励んでいると、面会日の7月4日、日曜日がやってきた。

嬉しさ爆発の寝起き。

私も病状説明に参加し、その後少し3人で話しても良いと主治医が許可をくれた。

私の主治医スーパードクター。

技術は最先端だしものすごく優しい。微笑む顔から癒やしビームが飛んでくる。

当日の朝、夫とききちゃんは待ち合わせていたようだ。

 

夫7:58

『おはよー！

ごめん！少し遅れるかも』

 

夫も楽しみで夜眠れなかったんだな

( ꈍᴗꈍ)

って言うわけねーじゃーねーかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(# ﾟДﾟ)

女子を待たせてんじゃねぇぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉヽ(`Д´)ﾉﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

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歯磨きを念入りに。

髪型も整えて。

朝食も全量摂取！！

胸はだけてないかな。

ポロリしないように気をつけなきゃ。

身だしなみを整え、看護師が迎えに来てくれた。

看護師「ご主人到着して、今主治医と話しています。行きましょうか。」ニコー(^_^)天使のほほえみ

病院の運転手付き４輪のリムジンに乗り込み、病状説明が行われている会場へ出発！！

ドキドキ❤️ワクワク❤️

私の心臓スキップしている。

 

再会の会場へ到着。

白衣を着ている天使さんが、愛する2人とスーパードクターが待つ扉をオーーーーーープーーーン❤️

パンパカパーン！！アタシ登場ーーーイェーイ！お待たせワッショーイ！！❤️❤️❤️

 

 

(・_・)

 

(・_・)、、、、、

 

(ー。ー)

 

空気が違い過ぎてききちゃんみたいな顔になったじゃねぇか。

第２の人生、生き返りホヤホヤのはじめまして❤️の対面は後回しのようだ。

夫もききちゃんも、スーパードクターの説明を真剣に聞いていて私の方へ目をやる様子もない。

集中してるんだな。

スーパードクターが何を話していたかは全く思い出せない。

私は夫とききちゃんを交互に見つめ、嬉しくて飛び跳ねたい衝動を抑えるので一生懸命だった。