家族のこと

#146 黒猫太郎のターミナルケア

突然ですが、黒猫太郎とのお別れが近づいてきた。

16歳3ヶ月。末期がん。

様子が変わったのは5月18日だった。

夕飯を残して、すぐにサンルームに向かって休んだ。

いつもなら私たちの夕飯の時はそばに座っておこぼれ狙うのに。

翌日の5月19日のお昼。

私がソファーで読書をしていると、黒猫太郎が目の前をフラフラになって倒れそうに歩いてた。

歩き続けられなくてパタッと倒れた姿は初めてのことで、気が動転するとはたぶんその時のことを言うんだろうな。

黒猫太郎は呼吸が早くなってて苦痛がある様子で、痛みがひどくて動けないようだった。

仕事中の夫に連絡すると、早退して通院先のクリニックから痛み止めをもらってすぐ帰ってきてくれた。

夕方になり、黒猫太郎をクリニックに連れて行って右腕の腫瘍があるとこに水が溜まってたからその水も抜いてもらった。

それから黒猫太郎の介護が始まった。

 

5月19日

 

クリニックから帰ってきた黒猫太郎が、穿刺して水抜いたとこから出血してきちゃったから圧迫止血されている。

 

 

5月20日

 

風にあたりながら寝るのが大好きな黒猫太郎は、調子が悪くなってからずっとサンルームで過ごすようになった。

 

痛み止めが効いてよく眠れてる。

 

一緒にお昼寝。優しい性格の柴ガールは、黒猫太郎の様子が違うことを分かっててそっとしててくれてる。

 

私たちがお風呂に入ると浴室の前で待つ黒猫太郎のルーチン。フラフラしながらたどり着いたマットの上。

 

顎の下拭かれるの大好き。

「気持ちいいー。お主、うまいな。そのままずっとゴシゴシしろ」

 

体拭かれながら夫を見つめる黒猫太郎。

 

眠る時はいつも夫の腕枕。

 

まだまだ赤ちゃん。ずっと赤ちゃん。

 

挟まれた夫。基本、眠る時は夫に自由はない。

 

 

5月21日

 

柴マンと柴ガールは、家の雰囲気が変わったことに気付いて敏感になっていた。

柴マンは、私と夫が黒猫太郎の介護をしている時はそばに来て見守ってくれる。

柴ガールは、メンタルがやられた。

 

チャオチュールを食べさせた後、顔を拭かれてる。

 

後ろを振り返ると心配で様子を見に来た柴犬マン。

 

優しくてデリケートな柴ガール。朝からご飯も食べれずチーンってなってる。

 

 

柴キッズに「散歩行こー!」と言うと、「僕も行きたい」と黒猫太郎が起きてヨロヨロとそばに来た。

ペットカートに乗せてみんなでお散歩。

黒猫太郎も何度か散歩に行ったことあるんだけど、風にあたったり景色を見たり通りすがる人を見るのが好き。

 

夕陽眺めてる。

 

みんな並んでー(*^▽^*)

 

黒猫太郎は数十秒も踏ん張って立ってられないのに、散歩に出るとずっと立って楽しんでた。

公園では自分からカートを降りて少し歩けた。

目もしっかり開いて、生き生きしてて嬉しかった。

 

その日の夜、柴マンの下痢が始まった。

 

 

5月22日

 

月曜日の朝5時。

柴マンがクンクン鳴いてて目が覚めた。

夫が「黒猫太郎がオシッコもらしてる」と言いベッドから出て柴マンのところに行った。

寝室の明かりを付けるとベッドが血だらけで黒猫太郎が横になってた。

オシッコじゃねー。血だー!Σ(◎□◎;)

黒猫太郎、よし。生きてる。

ベッドから飛び起きて確認すると、穿刺して水抜いたところがパックリして傷が開いている。

夫と手分けして動きまわる。

バタバタしてると柴マンの様子がおかしい。

呼吸が早くなってて落ち着かない。

外に出たがってたから出してみたら歩き回ってる。

ウン子がしたいみたいだったから見守ってると下痢便だった。

あー、、、ストレス性の下痢だ、、

(´;ω;`)ウッ…ごめんよ柴マン。

下痢便の片付けして血が着いたシーツやマットを洗ったりしてあっと言う間に2時間が経った。

黒猫太郎は病院に連れてかなきゃだし、柴マンは下痢してるし、柴ガールはメンタル弱ってご飯食べなくなってるし、

私一人ではとても見れない(T_T)

それでその日も夫が仕事を休んでくれることになったから、黒猫太郎の看病と、柴キッズの心のケアをがんばろうってことになった。

 

 

黒猫太郎は応急処置して包帯グルグル。

 

この日も黒猫太郎は散歩に行きたがったからみんなで行った。

 

「んー。いい風じゃな。」

 

 

眠る前にもご飯。夫に食べさてもらって一生懸命食べる。

 

後ろを向くと柴ガールが私たちを見てるから、「見守ってくれてるのー!優しいね〜ありがとね〜」とハイテンションで褒めまくる。

 

 

ストレスフルの柴キッズ

 

黒猫太郎のADLが下がって、私たち夫婦はずっと黒猫太郎に付きっきりで、初めての介護でてんてこ舞いだった。

気付いたら柴マンと柴ガールのことが疎かになってしまって、柴マンはストレス性の下痢が始まって、柴ガールは元気がなくなりご飯を食べなくなった。

柴ガールは22日の夕ご飯はやっと食べてくれたんだけど、今朝はまた食べなくて、ずっと寝てる。

柴ガールは、普段は笑顔が多くて明るくて、家のムードメーカー。

私が起きたと知るとベッドに飛び乗ってきて「起きたの!?おはよう!朝だよ!ママ起きたんだね!嬉しい!今日もずっと一緒にいてくれるでしょ!」って毎朝シッポをブンブン降って頭を押し付けてくるのに、この数日全くそれがなくなって、

このブログを書いてる今も元気なくソファーで寝てる。

 

柴マンはお薬飲み始めたからもう少しで下痢は止まると思う。

普段は私のストーカーで、どこに行くにもついて来るんだけど、ここ数日は付いて来ても私が黒猫太郎ばかり見てたから、「付いて行くとママは黒猫太郎のことばかりで僕を見てくれない。」って思わせてしまったと思うし、

「いつも何をしても(噛むこと以外)褒めてくれるのにあまり褒めてくれなくなった」と思わせてしまったかもしれない。

 

昨夜からは、柴キッズの心のケアも同時進行でやってこーね!って夫と話して、いつも通りに過ごすようにして、遊んで、褒めて、いっぱい撫でて、そばにいるようにしてる。

私が色々考えてしまって笑うことも少なくなってたと思うから、いつも通りよく笑ってにぎやかな時間も戻すようにした。

 

動揺を隠しきれない

 

黒猫太郎の慣れない介護でてんてこ舞いだったけど、今日からだいぶ落ち着いたかな。

今朝、起きたら黒猫太郎がいない!って焦ってたらベッドから落ちてた。

 

私は、冷静に対応してるつもりだったのに、まだテンパってると思う。

黒猫太郎のご飯を準備しようとしたら、どれが黒猫太郎のご飯か分からなくなって一瞬固まったり、

夫と話してると言葉がしどろもどろになったり、

今ブログを書きながら簡単な漢字が分からなくなったり、誤字脱字が続いてる。

親友に優しい言葉をかけられた時、スーパーにいた私はひと目もはばからず泣いてしまった。

しっかりしなきゃ。

 

 

老い

 

黒猫太郎が、当たり前に出来てたことが出来なくなったり、私から見ると出来なくなったと思ってたのに、それを一生懸命やろうとする姿を見たりする。

食欲はある。

お腹が空いたらキッチンまで這ってでも来ようとする。

オシッコをトイレでしようとする。

包帯されて怒ってる。

散歩に行きたがる。

自分で水を飲もうとする。

褒められたら嬉しそうな顔をする。

 

私たち夫婦は、黒猫太郎の生命力に手を添えてるだけで、最期まで黒猫太郎の自立心を尊重したい。

あまり手を出し過ぎず、見守ろう。

黒猫太郎の老いが、愛しくて、美しい。

 

今はチビ達をしっかり支える時だね。

 

 

痛み止めが効いて食欲が戻ってきた19日の黒猫太郎。食欲があるうちは大丈夫だね(^_^)

 

 

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